JPF「共に生きる」ファンドによる助成事業実施団体

特定非営利活動法人 青空保育たけの子

事業の趣旨

「66歳になったら福島で遊べるんだよ」。
特定非営利活動法人青空保育たけの子(山形県米沢市)の辺見妙子代表が今も忘れられない子どもの言葉です。東日本大震災以降、原発事故の影響で、以前に比べて安心してのびのびと外で子どもを遊ばせることができないと感じる親が、とりわけ福島には多くいらっしゃいます。その気持ちは幼い子どもたちにも伝わり、子どもは子どもなりに受け止め、感じることがあるようです。

もともと福島市で保育施設を開園していた辺見代表は、震災を機に、福島市から車で1時間ほどの山形県米沢市に施設を移転させました。その後、ジャパン・プラットフォーム(JPF)「共に生きる」ファンドなどから助成を受け、保育施設と「冒険遊び場」を設立。平日は、福島市や避難先である米沢市から通う子どもたちを保育施設で受け入れ、週末は福島から訪れる家族に施設を開放しています。

特定非営利活動法人 青空保育たけの子
©青空保育たけの子

「(66歳になったら福島で遊べると話した)その子は、ここでの思い出ばかりを話してくれたんです。大人になった時、場所が違っても故郷があり、たくさん遊んだことを思い出してほしい。その想いが私の原動力です」と話す辺見代表。子どもが自然体験を通して「生きる力」を育み、子どもも大人も心身の健康を取り戻せることをめざします。(2018年3月23日時点)

事業(第28回「共に生きる」ファンド)の概要

対応期間 2017年4月1日~2017年6月30日
助成金額 625,000円
支援内容 「森のオープンプレスクール」で福島の幼児が自然を感じて生きる事業。0歳からの未就学児を対象に親子で自然の中に出かける「森のオープンプレスクール」を実施する。
対象地域 山形県米沢市

事業(第29回「共に生きる」ファンド)の概要

対応期間 2017年7月1日~2018年6月20日
助成金額 1,132,000円
支援内容 みんなが繋がれる「冒険遊び場」を作る事業。米沢市の冒険遊び場に設置している遊具を完成させ、遊び場の運営を行う。
対象地域 山形県米沢市

事業(第30回「共に生きる」ファンド)の概要

対応期間 2017年10月23日~2018年3月31日
助成金額 1,955,800円
支援内容 福島の親子を対象とした、保養のための持続可能な遊び場・宿泊機能づくりのビジネスプラン策定及び準備事業。福島の放射能への不安の長期化をふまえ、福島県近郊で福島の親子が安価で、気軽に、思い切り遊び・宿泊できる保養施設を、短期間でなく持続可能な形で運営できる体制・計画づくりを、専門家と現場スタッフ、利用者で策定し、実現する。
対象地域 山形県米沢市

活動内容

子どもたちがのびのびと遊べる場所

子どもたちがのびのびと遊べる場所
©青空保育たけの子

青空保育たけの子が運営する保育施設の裏庭には、子どもたちが大好きな遊び場がたくさんあります。特に、ツリーハウス(写真)は子どもたちに大人気! よじ登ったり、ぶら下げたひもを引っ張ったり。「小さい子にはちょっと高くて怖いんじゃないかな」と大人はドキドキしますが、青空保育たけの子に通う子どもたちはへっちゃらのようです。

子どもたちがのびのびと遊べる場所
©JPF

子どもの遊び場は、施設だけではありません。春には芋ほり、夏には水遊び、秋には芋ほり、冬は雪遊び、年中、道具を使って木工や泥んこ遊び、畑で野菜作り、窯でピザやパンを焼くことも! 施設前の坂道に雪が積もれば、たちまちそり遊びを始める子どもたち。外は雪が降っているのに、部屋の中では裸足のお子さんもいてびっくり。「寒くないの?」と心配したら、「寒くない」とのことでした。一年中、のびのびと遊ぶ子どもたちは、表情も豊かです。

"保養"の機会を提供し、心の健康を取り戻す支援


©JPF

震災後、福島ではさまざまな意味で人生の選択をせざるを得なかった方がたくさんいらっしゃいます。どこに生活の基盤を置くか、というのもその一つです。青空保育たけの子にも、福島県内から米沢市内に避難した家庭のお子さんもいれば、引き続き福島市の自宅から毎日約1時間かけて通い続けるお子さんもいらっしゃいます。

そうした中、福島では"保養をする"とか"保養キャンプ"という言葉を時々耳にします。 様々な考え方がありますが、JPFでは、"保養"とは、心身ともにいやすことを目的に、原発事故の影響を受けた地域で暮らす方が被ばくの不安から一時的に離れて心身のストレスを軽減することだと考えています。


©JPF

辺見代表も青空保育たけの子に通う保護者から、「家族みんなで遊びに来たい」「週末でないと仕事をするパパやママは一緒に滞在できない」「週末にゆっくり過ごしたい」という声を聞くようになりました。そこで辺見代表は現在、JPF「共に生きる」ファンドの助成を受けて、福島の親子を対象にした保養のための宿泊場所を提供する準備を進めています。7月末には、家族みんなで泊まれるゲストハウスをオープン予定。JPFは、経営コンサルタント、建築士といった専門家が施設づくりに関われるようサポートしています。JPF担当の池座剛は、「福島の見えない放射能への不安は、これからも続くと思われます。そうした中、子どもを含めた家族みんなが、福島県近郊で気軽に安心して思いっきり遊べる場所を提供し続けるためのスキームを作っていくことが重要」とし、青空保育たけの子のビジョンや思いに寄り添いながら、企業など多様なパートナーによる連携などもしながら持続可能な形で施設を運営できる体制をめざしています。

こうした事業は、皆様からのご寄付によって成り立っています。
引き続き、福島・宮城・岩手の被災者の方々に温かいご支援をよろしくお願いいたします。
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