2012年開始事業

企業/団体・個人の皆さまの温かなご寄付・サポートのおかげで、多くの被災者の方々のための活動を実施できました。改めて、感謝申し上げます。ありがとうございました。

支援概要

東日本大震災から9ヶ月程度以上経った2012年中に、JPF加盟8団体による9事業(総額283,621,839円)の支援事業を開始しました。被災者の立場に立ったコミュニティ支援や心理社会的サポートが多く、健康支援や土木復興のための技術者派遣も行われました。

  • BHNによる飯舘村避難者健康維持・向上事業 ©JPFBHNによる飯舘村避難者健康維持・向上事業 ©JPF
  • BHNによる飯舘村避難者健康維持・向上事業 ©JPFBHNによる飯舘村避難者健康維持・向上事業 ©JPF
  • 岩手県大船渡市で、BAJが多目的コミュニティセンターを運営 ©JPF岩手県大船渡市で、BAJが多目的コミュニティセンターを運営 ©JPF
  • BAJによる岩手県大船渡市の避難所への配食 ©JPFBAJによる岩手県大船渡市の避難所への配食 ©JPF

JPF加盟NGOの声

宮城県南三陸町におけるコミュニティ強化を目指した講座の実施(第1期・第2期)
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)

東北事業 事業調整員 西城幸江(さいじょうさちえ)
東北事業
事業調整員 西城幸江(さいじょうさちえ)

町の大人たちが先生となって
町の魅力を子どもたちに紹介

私自身は南三陸町の出身で、ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)のメンバーとして、コミュニティ支援事業に関わっています。今、被災した南三陸町では、人びとが町を元に戻そうとかつて存在した情景を追いかけているように思います。そして、新しい町づくりを進めるときに、大人の感覚だけで動き、そこに未来を支える町の子どもたちを意識することを忘れてしまうのではないかという疑問があり続けていました。特に震災後、放課後も送迎バスで仮設住宅などへ帰る時間が決められているなど、町に住む子どもにとっての「にぎわい」の場がなくなっているのではと気づき、ジャパン・プラットフォームの協力を得て「ふるさと学習会」というネーミングのもと、体験学習講座の場を提供しています。

この講座では、町の大人たちが先生となって、町の伝統や商業、歴史について教えています。魚屋さんの経営するかまぼこ工場やサケのふ化場見学、神社での伝統きりこ体験。子どもたちに町のいいところを紹介する「場」をつくることで、大人自身も自分の町に誇りをもつきっかけとなり、新たなコミュニティを形成する際の礎となると考えています。また、被災地以外から企業のみなさまが持ち前の技術や本業を伝える特別講座を実施し、この町だけでは体験しえない資源を子どもたちに伝えています。

19事業のご報告

56 岩手県大船渡市の仮設住宅等に住む被災者を対象とした多目的コミュニティセンターの運営と栄養バランスのとれた食事の調理・配給

特定非営利活動法人ブリッジエーシアジャパン (BAJ) 特定非営利活動法人ブリッジエーシアジャパン (BAJ)

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期間 2012/2/11~2012/8/11
助成金額 34,347,800円
成果概要 岩手県大船渡市で支援活動を行う「さんさんの会」と協力して、仮設住宅等で暮らしている被災者の孤立や孤独死、自殺を防止し、特に高齢者、障がい者等、脆弱な被災者の生活をサポートするために、被災者同士の交流、レクリエーション活動、文化講座、生活相談など多目的に使えるコミュニティセンターを設置・運営。同時に、多目的コミュニティセンターの厨房で栄養バランスを考慮して調理された惣菜パック(平均配食数 約4,400食/月)を、週3回、仮設住宅等の困窮者(約110人/月)に届けることで、安否確認、健康状態の確認、コミュニケーションを行った。

57 福島県北部沿岸地域における「つながり」支援

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期間 2012/2/13~2012/3/31
助成金額 19,453,280円
成果概要 福島県相馬郡新地町全8ヶ所の応急仮設住宅(約470世帯、住民約1,400名)にて、花植え活動(活動参加者約140名)を行い、さらに新地町新林応急仮設住宅にて2台のコンテナ共同倉庫の設置と倉庫内の棚作成を行った。各応急仮設住宅自治会長主導の元、住民同士の協働活動を行うことにより、仮設住宅が明るさを取り戻し、住民コミュニティのつながりを育むきっかけづくりとなった。

58 大船渡市の土木建築復興工事に関わるシニア技術者派遣

特定非営利活動法人国境なき技師団 (EWBJ) 特定非営利活動法人国境なき技師団 (EWBJ)

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期間 2012/4/1~2013/3/31
助成金額 14,726,900円
成果概要 社会インフラの復興工事が本格的に着手され、専門技術者が不足するであろう岩手県大船渡市役所の3つの部署に、土木・建築分野で経験豊富で有能なシニア技術者(土木技術者4名、建築技術者2名)を、延べ35ヵ月間にわたり派遣。彼らは被災地の道路網の復興計画設計、災害公営住宅工事の施工管理、学校施設の修繕・補修・管理等の業務を担った。派遣者の熟練した判断・行動は、技術者数と経験不足の行政機能にとって、大きな助成となった。

59 十三浜仮設居住者の農業支援事業

特定非営利活動法人パルシック (PARCIC) 特定非営利活動法人パルシック (PARCIC)

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期間 2012/4/1~2013/3/31
助成金額 25,641,400円
成果概要 元々被災前には多くの住民が農業で収入を得たり、自家消費用に米や野菜を栽培したりしていた石巻市北上町にて、仮設住宅居住者(直接裨益者87名)が、自家消費用および地域内販売用の農作物を栽培することを支援。具体的には北上中学校の畑ならびに元市民農園を借りてビニールハウスを作り、農業経験のある仮設住宅在住の女性グループが管理人となって農作業を希望する住民に苗や種を配布し、資材や用具を貸与して、プランターや畑などで農作物の栽培を行った。収穫した農作物は自家消費したり、イベントで販売したり、定期的に仮設住宅で直売したりして、特に、仮設住宅に居住する高齢者が安価で新鮮な農作物を購入できるようにした。

60 飯館村避難者健康維持・向上支援事業

特定非営利活動法人BHNテレコム支援協議会 (BHN) 特定非営利活動法人BHNテレコム支援協議会 (BHN)

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期間 2012/5/1~2012/10/30
助成金額 14,284,825円
成果概要 2011年後半、JPF助成により実施した「飯舘村被災者支援情報ネットワーク事業」(以下第一次事業)を活用し発展させるものとして、原発事故によって計画的避難区域となった福島県相馬郡飯館村にて、村民による防犯パトロール隊「いいたて全村見守り隊」の隊員と家族約450人の健康維持を中心とした活動を実施。具体的には、歩数計の配布・利用促進、(特定非営利活動法人)災害人道医療支援会(HuMA)から派遣された医師、看護師により月2回の健康相談などを行った。

61 東日本大震災被災者支援連携調整およびモニタリング事業2

特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム (JPF) 特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム (JPF)

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期間 2012/6/1~2013/5/31
助成金額 130,957,500円
成果概要 東北三県(岩手、宮城、福島)を中心とした東日本大震災の被災地および広域避難(県外避難)地域を対象とし、加盟NGOおよび共に生きるファンドを通した資金助成を実施するとともに、資金助成にともなう助成事業のモニタリングや監査を実施した。また、関連した活動として、共に生きるファンドで活動実績のあるNPO団体同士の情報共有・コミュニティ形成を目的とし、共に生きるフォーラムを実施。さらに、寄付・支援者への報告のための、事業報告書も作成した。
同時に、支援者間(NGO/NPO、行政、社会福祉協議会、企業等)の連携の強化に努め、企業や行政などに対して、支援に関する情報を提供し、支援団体間の活動の調整や外部からの支援のマッチングを行った。また、東日本大震災での経験を基に、国内災害対応の基盤整備のため内閣府や国内災害対応を専門とするNPO等との会議を開始するに至った。

62 宮城県南三陸町におけるコミュニティ強化を目指した講座の実施

特定非営利活動法人ピースウインズ・ジャパン (PWJ) 特定非営利活動法人ピースウインズ・ジャパン (PWJ)

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期間 2012/6/1~2012/10/31
助成金額 14,614,098円
成果概要 東日本大震災の被害により、町民の多くが町内に建設された仮設住宅などへ移り住んでいる宮城県南三陸町では、震災以降、子どもたちの活動場所が限られ、土地利用の問題からも子どもたちの行動が大きく制約されている。そのような状況下にある南三陸町内において、町民先生による講座を12回、企業先生による講座を14回開講。述べ417名の児童が、講座に参加した。さらに、本事業による活動が南三陸町内に広まり、地元の協力団体が、事業に参加した企業や専門家との連携を保ち、協力関係が構築された。これにより、地元のNPOや協力団体により事業が継続され、南三陸町内のコミュニティのつながりに多様性が生まれ、新しいコミュニティ形成の一助となった。

63 仮設住宅およびその周辺に住む被災者に対する地域に根差した心理社会的サポート

公益社団法人日本国際民間協力会 (NICCO) 公益社団法人日本国際民間協力会 (NICCO)

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期間 2012/7/1~2013/3/31
助成金額 17,636,576円
成果概要 岩手県陸前高田市および宮城県気仙沼市の仮設住宅およびその周辺に住む子どもおよび大人の被災者に対して、心理社会的サポートのプログラム(楽習会、農作業プログラム、男の集い、そして災害精神保健支援)を実施した。プログラム参加者は、小学生延べ717名、農作業参加者延べ433名、男の集いへの男性参加者延べ171名に上る。これらの活動を通じて、被災者の災害ストレスの軽減、コミュニティの創設、新たなやりがいの提供、そして住民の健康維持・促進に貢献した。

64 宮城県南三陸町におけるコミュニティ強化を目指した講座の実施・第二期

特定非営利活動法人ピースウインズ・ジャパン (PWJ) 特定非営利活動法人ピースウインズ・ジャパン (PWJ)

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期間 2012/11/1~2013/4/30
助成金額 11,959,460円
成果概要 2期目の本事業において、「ふるさと学習会(以降、ふる学)」を19日間・19回開催した(1期(2012年6月-10月)の実績(24日間で26回)との合計は45回)。全小学校児童約650名の34%である224名が1回以上ふる学に参加。延べ人数では392名が参加した(1期目417名との合計は809人)。1期目の最終月から、学校を通して、ちらしや「ふる学新聞」を配布できるようになったことで、「ふる学」の認知度が高くなり、「ふる学」による波及効果も表れはじめている。町民先生の一人の呼びかけで、食育講座を実施する事業を立ちあげたり、教育委員会主催のふるさと学習会が6年ぶりに復活することが決まるなどの波及効果も大きな成果と言える。

※上記の期間と助成金額は申請時のものです。実施期間の延長や最終執行金額が異なる場合があります。